緊急入院
深夜1時頃、鳩尾辺りの不快感と吐き気で目が覚めた。
少し様子を見ていたけれど、吐き気は少しずつ強まってきて、堪らずトイレに行何度もえずくけれど
唾液しか出てこない。
前日、家内と月一の札医大受診を終え、ホテルに近い行きつけの店で早めの夕食を済ませ9時前には就寝。
つまり、食事をしてから5時間以上経っているので、食中毒では無いだろう、多分。
そんな事を考えているうちにまた気持ち悪くなりトイレでえずくも、唾液しか出ないけど、鳩尾の不快感は酷くなるばかりで、
身体中から汗も噴き出す。
ベッドに倒れ込むも身体を横たえると鳩尾の不快感が刺激され横にもなれず。
その間隔も始めは20~30分だったものが2時間後にはトイレから離れられなくなるほどひどくなるばかり。
なす術も無い家内は、救急病院に行こうと言い始めホテルのフロントに相談。
ホテルから程近い大通り19丁目に札幌市急病センターが有ると教えられ、家内に支えられながら
タクシーに乗り込む。
午前4時の事だ。
自分はと言えば、家内が受け付けをしてくれている間にも、一番にトイレを探す始末。
早朝4時とは言え、10人程が順番を待つ盛況?ぶり。
少ししてジーンズにブルーがかったチェックのシャツにヨレヨレの白衣を羽織っただけの、
「これは薮か⁈」と思わせる様なあまり威厳の無い医者の問診。
「どうしたの?」
「今朝1時頃から、鳩尾に凄い違和感と嘔吐を繰り返し、油汗も出てるんです。」
「胃じゃなくて⁈」
「ハイ」
「夕食は何時頃」
「昨夜7時頃」
「そうか。そこのベッドに横になって。あ、仰向けだよ」
「ここは?ここは?こっちは?...」と次々とお腹を三本の指で優しくしかししっかりと
押さえていく。
「ハイ、それじゃあ、採血と腹部のレントゲンを撮って下さい。」
えずきながらも30~40分待つと呼び出しがあった。
その頃には待合室には2人程しか残っていない。
診察室にはいると、そのあまり威厳の感じない医者は
「ヒロセさんは心臓に持病が有るそうなので、痛み止めは坐薬にし、あと吐き気止めの点滴をします。
多分胆嚢辺りかと思いますが、この病院はあくまでも救急病院なので応急処置だけしか出来ません。
症状が収まっても日中どこかの病院、受診した方が良いですよ。点滴が終わったら帰って結構です。」
全ての処置と支払いが済んでホテルに戻ったのが午前7時半過ぎ。
とりあえず吐き気は収まったけど、一旦帯広に帰るかはたまた札幌の何処を受診すべきか...
ふとケータイを見ると、7時頃、昨日診ていただいたばかりの循環器の主治医小山先生からショートメールが入っているではないか。
実は4時頃、小山先生のショートメールに腹痛と嘔吐の症状を伝えてあったのだが、その返事で
「今日ボクは10時過ぎに2人診る事になっているので、帰る時間に余裕があるんだったらボクが診ますよ!」
早速ホットラインで連絡すると「大丈夫ですか。採血、レントゲン、心電図、CTと夫々検査予約いれておきますので
10時頃来院し、検査が終わったらボクの診察室の前で待っていて下さい。」
12時過ぎ、小山先生から同じフロアーにある消化器内科を受診するよう指示を受ける。
そこでは更にMRI検査を受けるため車椅子で運ばれる。
1時過ぎ、胆石による急性膵炎と言う事が判明し、緊急入院。
そして午後4時過ぎ、麻酔下、くちから胃カメラ状のカテーテルを挿入。
十二指腸から胆管に入り、膵管の出口を塞いでいる胆石を除去します。
でははじめます...💤」
午後7時過ぎ、ベッド上で麻酔から醒める。
と言う事で緊急入院は今日で10日目。
膵炎のアミラーゼの値が平常値に戻ったので、一両日中に一時退院。
一時退院と言うのは、この後胆石が溜まっている胆嚢除去手術をうけて初めて、
一件落着の様。