sdgs.過ぎたるは猶及ばざるが如し
近年急激に"SDGs"が社会のトレンドになっている。
議員さんや、会社の役員さんなど多くの人士達はこぞって、その象徴的なバッジを胸に着けている。
改めてSDGsとは、持続可能な開発目標と言う意味の英語の頭文字を使って表しているそうだ。
その目標とは「すべての人が働きがいのある人間らしい仕事をし、自然資源である環境を守りながら、
持続可能な経済成長を進める事を目指す目的」で、17項目が提示されている。」
国連のグテーレス総長は近年、地球温暖化どころか沸騰化していると危機感を煽る。
その元凶は二酸化炭素。つまり化石燃料の使用量を削減する方向へと
世界各国の政策や経済活動が大きなうねりになっている。
その流れで今度は、家畜の牛のゲップも地球沸騰化に加担していると言われ始め、
酪農、畜産農家に環境税を課す国まで現れた。
ここ80年弱、酪農を生業として来た我が家には看過出来ない話題だ。
SDGsの本質はなんなのか?
SNSで調べていると、何と!
SDGsが人口に膾炙しているが、国連193ヶ国総意の下採択された正式名称は「Transforming Our World(我々の世界を変革する)」だそうだ。
では、なぜチェンジではなくトランスフォームなのか。
前者は「色や形が変わるレベルの変化」だが、トランスフォームは「原型を留めないレベルでの変容」だそうだ。
SDGsの本質は17の目標でもなければ、169のターゲットでもなく、我々の世界の在りようそのものを根本的に変革する。
逆に言えば、SDGsはTransformする為の手段でしか無かったのだ。
翻って我生業の酪農について。
メタンを排出する牛を徹底的にに悪者にする。
その上で、さりながら牛を絶滅させる訳にはいかない。
そこで様々な分野の学者の出番。
メタンの生成量の少ない餌の開発。
少ない餌で乳量を搾れる牛への改良。
メタンの排出量の少ない牛の選抜改良。
更には牛の遺伝子組み換えで排出量の少ない牛を安定的に作り出す、
そんな動きまで出始めて来ている。
ラウンドアップ耐性の大豆の種子や、収量の安定した一代雑種のコーンの種子に支配されている世界の農業と言う構図が垣間見えてくる。
ここまで来たら、環境保全の美名の下、所謂世界のメジャー企業の利権、更には地球支配の為の草刈り場となっているようにも見える。
1973年のスリラー映画「ソイレント・グリーン」を思い起こされ、おぞけが走る。