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2021年4月23日(金) 02:50

似て非なる思い

 六花亭の出している小中学生の詩集サイロに収録されている、小学2年生の詩に目が止まった。
今を去る事60年、自分が小学生だった頃の心境に酷似していたからだ。2BD94162-42CA-4919-85ED-5FB2CD55CD7B.jpeg
自分も、土曜も日曜も要らないから学校に行きたいと切に願っていたのだ。
しかし決定的な違いが次の一行にある。
五行目の「家にいたらひまだしな」と学校に行きたいと願う、子供の心の叫びだ。まあ三行目の「先生とべんきょうしたいな」も大筋に於いては違う。
戻って五行目。自分だったら差し詰め「家にいたら、友達と遊んでいても、ラジオでまぼろし探偵を聴いていても、おーい手伝えよ!はたまた土曜日の半ドンの日もひとりで昼ご飯を食べていると、少し休んだら何処そこの畑にいるから手伝ってくれと、心置きなく遊べない。」だから学校に行きたい。
この詩の3行目に当てはまるオレの当時の心境は、「学校に行くからには、まあ勉強は付き物だから仕方が無いか」と言った具合だ。
また、「学校だいすき」と言いこの詩のタイトル。
自分だったら「学校はシェルター」と言うタイトルにする。
 一年には52回土日があり、更には夏休みや冬休みもある。そして文字通り猫の手よりはずいぶんマシだし、大人にとって使わない手は無い。
この全ての休みが家の手伝いに呼び出された訳では無いが、兎も角自分が夢中になっている事を中断させられる事が辛かった。
 コーヒーをすすりながら、遠く過ぎ去った幼い頃のほろ苦い思いが、走馬灯の如く脳裏を駆け巡ったひとときだった。

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