免許返納
今朝の道新6面の読者の声欄に、新日高町の82才の女性の投書に目が行った。
そのタイトルは「移動は自転車、春待ち遠し」とある。
内容はこうだ。
旅行や買い物を始め、46年間に及ぶ絵本の読み聞かせボランティアの送り迎えをしてくれていた夫が、昨年夏免許を返納したとある。
食材は一週間ごと配達便で求めるが、新鮮な魚や肉は自分で買いに行く為20年間眠っていた自転車を引っ張り出し使い始めた、そうだ。
翻って10余年前の事だが、同じ帯広で酪農を営んでいる先輩の父親が相次いで自転車に乗っていて自動車事故に遭い、死亡した。
何の父親も70代後半になり、事故の危険性が高くなって来たとの息子の判断で、所謂免許返納を促した後の自転車走行中の自動車との接触事故で亡くなってしまったのだ。
片方の老父は自転車で出かけた老人会のパークゴルフの帰り、進行方向の右手に有る自宅に入ろうと、後方確認をせずに右手に斜め横断をしてしまったそうだ。
もう一方は矢張り自転車で買い物に出かけ、少しフラついたか後方から走って来た車に巻き込まれたものだ。
さて、我が家の老父は93才を迎えたが、一向に免許の返納など頭の片隅にも
無いような素振りで車の運転を続けている。
確かに耳の聞こえは普通の声での会話に何の支障もない。
視力も昨年末白内障の手術を両目とも受け、現在では裸眼でも1.0以上の視力も維持している。
はたまた、老人ならではの痴呆も全く感じさせない。
運動能力はそれなりだが、本人も年齢を自覚しての運転を心がけているようだ。
さて、ある筋の統計情報によると実は老人性の事故が顕著に増加はしていないそうだ。ただニュースに取り上げられる頻度が高くなっていて、それで高齢者の引き起こす自動車事故が増えているように感じるだけだ、と。
つまり作為的。或いは印象操作なのか。
そう言えば自動車業界では機を一にするように、自動運転や自動ブレーキなど安全に走行する為の技術の伸張か著しく、それらの機能を搭載しないといけない時代になってきている。
穿ち過ぎか?