シベリア
「いやあ雪解けが進んだと思ったらここ2,3日暑くない?」
「ホント急に暑くなったよね。昨日なんか19℃を越えたって・・」
「そうそう、今日も20℃と更に暑くなるって言っていたわ!」
「そろそろ子供達も体力が付いてきたし、シベリアへ出発時期かな・・」
そんな白鳥たちの会話が聞こえてきそうな風景です。
ここ十数年ほど十勝の早春は、シベリアへ向かう白鳥たちの中継地点になっています。
十勝地方は道内の生乳生産量の30%ほどを占める酪農地帯で、デントコーンの栽培が非常に多いのです。そしてそのデントコーンをハーベスターで収穫する際、デントコーンの実を結構落下させてしまいます。雪が溶けてその実が顔を出し始めるこのシーズンに、白鳥たちは夜は安全な水辺。そして日中はコーンの実をついばみシベリア迄旅が続けられる体力をつけている、のでしょう。最近は人を恐れなくなり、野積みのコーンサイレージの口開けをすると人の居ない隙を狙ってサイレージをついばんでいるようです。
自然豊かな北海道人として、人と野生動物の距離が近くなるのは嬉しいことだけど、鳥インフルエンザなど伝染病の問題もあるし・・・・